肌見せシーズンの大敵! 背中のニキビをどう治療する?どう予防する?

更新日:2021年07月26日 4,991 PV

暑い夏は、肌見せの季節です。けれども背中にニキビがあると、周りの人から見えていないか常に気になってしまいますね。薄着になる前に背中のニキビを治療して、夏のファッションを思い切り楽しみましょう!

今回は、背中ニキビの原因と治療法、そして予防法を紹介します。

背中ニキビの正体とは?

背中にできる吹き出物、いわゆる「背中ニキビ」の正体は何なのでしょうか。顔や他の部位にできるニキビと同じものと考えていいのでしょうか。結論から言うと、毛穴がつまって炎症を起こすというシステムは、体の中のどこの部位でも同じです。つまりニキビは「毛穴の病気」なのです。

同じ「毛穴の病気」と言っても、顔のニキビは思春期に多く見られますが、背中ニキビは年齢に関係なく現れますね。実は顔と背中のニキビでは原因菌が違うことが多いのです。顔ニキビはアクネ菌、背中にできるニキビはマラセチア菌が主な原因だと言われています。ちなみにアクネ菌は顔の常在菌ですが、成長期の皮脂の過剰分泌がきっかけとなり、ニキビの原因になってしまいます。マラセチア菌も、普段は人の皮膚についても問題はありませんが、エサである皮脂が毛穴に溜まると、毛穴で増殖して、背中ニキビの元となってしまいます。

ではなぜニキビが、背中部分にできやすいのでしょうか。それは背中が汗のために蒸れやすく、またボディーソープの流し忘れが発生しやすいため、毛穴がつまりやすいからです。さらに保湿クリームが塗りにくいために乾燥しやすく、結果的に古い角質が毛穴をふせいでしまうことや、直接見ることができないためニキビ対策が遅れるということも見逃せない原因のひとつです。

「ニキビ」と一言で言っても、それらは進行度合いから炎症のない「白ニキビ」「黒ニキビ」と、炎症を起こしている「赤ニキビ」「黄ニキビ」に大別されます。まず初期段階である白ニキビは角質と皮脂が混ざり、角栓が毛穴をふさいでいる状態です。さらに悪化すると、毛穴が開いて空気に触れた皮脂が酸化して黒ずんできます。これが黒ニキビです。そしてつまった皮脂を栄養にして、菌が増殖して炎症を起こしているのが赤ニキビ、赤ニキビが重症化して膿んでしまった状態が黄ニキビです。白ニキビの状態であれば、市販薬でも効果が得られることがありますが、赤ニキビまで進んでしまうと弱いステロイド剤が入った軟膏が必要です。普段自分では見えにくい背中ですがニキビは、ひどくならないうちに対処することはとても大切なのです。入浴時などで、こまめに鏡でチェックするようにしましょう。

けれども見つけたからと言って、背中ニキビを触ったりつぶしたりすると、かえって悪化を招きます。ニキビ自体が他の部位にうつって広がることはありませんので、その点は心配をしなくても大丈夫です。けれども、背中にニキビができやすい環境にあると考えられるため、早めの予防策を取り入れるようにしましょう。

マラセチア菌が原因のニキビは皮膚科に相談しましょう

背中にできやすいマラセチア菌が原因のニキビは、正式名称「マラセチア毛包炎」と言います。マラセチア毛包炎は、カビの一種であるマラセチア菌が毛包の中で増殖して発症します。時としてかゆみや痛みを生じたりすることがあるのが特徴です。

アクネ菌からできたニキビとは、専門家でも簡単に見分けられないほど見た目がよく似ています。一般的には、不規則にポツンポツンと出て、サイズがそろっていないのはアクネ菌によるニキビで、赤みが小さく、サイズが均一なのはマラセチア毛包炎です。

顔でも背中でも、原因がアクネ菌で症状が軽い場合は、オロナインH軟膏などを使ったセルフケアで治療ができます。手が届きにくい部位であれば、スプレー式のニキビ薬などが便利でしょう。また刺激が原因でニキビになっている場合は、保湿によって治ることもあるので、お風呂上がりにボディーローションを塗って肌本来のバリア機能を高めることから始めましょう。

また背中にできる吹き出物の正体は、アクネ菌からできたニキビや、マラセチア毛包炎以外にも、黄色ブドウ球菌などの細菌が感染して炎症を起こす「毛のう炎(毛包炎)」、毛のう炎が進行してできる「おでき」、また蚊やダニなどに刺されてできる「虫さされ」などである可能性もあります。これらは、素人では見分けにくいものなので、もし市販薬で治らない場合は、早めに皮膚科に相談するようにして下さい。

日々の生活習慣で、ニキビを予防しましょう

見つけにくく治りにくい背中ニキビは、できれば日常生活の中で予防したいですね。ニキビができないように、以下のような生活習慣を取り入れていきましょう。

肌を清潔に保ち、洗い残し・泡の流し忘れがないようにする

マラセチア菌は皮脂を好むため、ニキビ予防のために肌を清潔にすることは大切なことです。ただ折角肌をきれいに洗っても、ボディーソープやシャンプーの流し忘れがあると、マラセチア菌悪化の原因となります。髪や体をしっかり洗った後、すみずみまで丁寧に洗い流しましょう。

脂質や糖質の多い食事は控える

脂質や糖質は、毛穴を詰まらせる皮脂の分泌につながります。美肌のためには、インスタント食品や甘いスナック菓子の量を減らしましょう。

通気性・吸湿性・速乾性の良い衣服・インナーを着る

服の中の湿気は、毛穴のつまりにつながります。暑い季節は、皮脂や汗の分泌がさかんになるため、汗をよく吸い取り、さらに速乾性のある衣服やインナーを選びましょう。また通気性のためにも、夏はぴったりフィットしたインナーではなく、肌とインナーの間にゆとりのあるサイズ選びがおすすめです。

パジャマや寝具を、こまめに洗う

皮脂汚れは、マラセチア菌の悪化につながります。夏の寝具はこまめに洗濯をして、皮膚に汚れがつかないようにしましょう。

十分な睡眠をとる

皮膚は眠っている間にダメージを修復して、新しい皮膚を作ります。そのため寝不足が続くと、ターンオーバーが遅れて、毛穴がつまりやすくなってしまいます。美肌のためには、夜型の生活リズムを見直しましょう。早い時間に朝日を浴びることや、適度な運動を取り入れることも自然な眠りにつながります。

適度な運動を心がける

運動して血流が良くなれば、肌の老廃物の排出につながります。けれども過度な運動はストレスとなり逆効果になることも。体や筋肉に負担が少なく、長時間できる有酸素運動がおすすめです。

ストレスを溜めないようにする

ストレスがたまると、体は負けまいと炎症を鎮める体内成分を大量に消費してしまいます。その結果、肌の炎症を鎮める分まで追いつかなくなってしまいます。つまりストレスは、皮膚の免疫力、さらに再生力も低下させてしまう美肌の大敵です。適度な気分転換を心がけ、ストレスと上手に付き合っていきましょう。

サプリメントを摂る

コラーゲン生成に働くビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンA、血行を促すビタミンE、ターンオーバーをサポートするビタミンBなど、サプリメントを利用してビタミンを補い、肌のターンオーバーを促しましょう。

ニキビの予防と早期治療で「美背中」を目指しましょう

背中ニキビの原因は、汗によるムレ・皮脂のほか、摩擦などの刺激、抜け毛、紫外線など、さまざまな可能性があります。また白ニキビの状態ならばすぐ治りますが、もし黄ニキビまで進んでしまうと治ったとしても跡が残ってしまうことがあります。

そうならないためにも、まずは普段から背中のチェック・健康的な生活で予防を心がけましょう。そして背中ニキビができてしまい、市販薬で効果がないならば、早めに皮膚科への相談がおすすめです。

予防と早期治療で、夏の「美背中」目指しましょう!

 

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この記事を編集した人

ミエコ

アメリカ在住のママライター。家電メーカーの役員秘書業務や出版社の編集業務を経験した後、家族の仕事の都合でドイツへ引っ越す。5年半のドイツ滞在中に2回の海外出産を経験し、現在は4児の母。帰国後、子育てのかたわらライターとして活動をする。2019年夏にアメリカ移住。「いつでも どこでも 楽しむ心を」がモットー。

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