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シルクのような音楽を身に纏う秋(1)
2018.09.16

季節の移り変わりに合わせ、私たちの生活や身の回りのものも変わっていきます。秋がくれば、ファッションも、食材も、余暇に行く行楽地も、いつのまにか秋らしいものに変わっていたりしますね。

音楽はどうでしょうか?「秋らしい音楽は?」と尋ねたら、おそらくその答えは千差万別。夏や冬の音楽のように、多くの人たちが共有できるイメージはあまりないのかもしれません。歌詞に「秋」の代名詞が出てこない限り、秋らしい音楽を定義するのはなかなか難しいですね。

今回は、秋の夜長にフィットしそうな、大人向けの「シルクのような音楽」をいくつか年代別にご紹介したいと思います。

 

The Stylistics – Stop, Look, Listen (To Your Heart)

まずは、フィラデルフィア・ソウルの5人組コーラスグループ、スタイリスティックスの1971年の作品です。1970年代初頭に「You Are Everything」「You Make Me Feel Brand New」「Can’t Give You Anything But My love」などの楽曲をヒットさせ、その後の多くのアーティストにもカヴァーされています。なんといってもラッセル・トンプキンス・jrの透明感のある伸びやかなファルセットが、このグループの大きな特徴であり武器であると言えましょう。バックの演奏は、従来のソウルに比べ、どちらかというとポップスに近いスイートなテイストでありながら、彼らの声が引き立つような秀逸なアレンジメントが施されています。

 

Marvin Gaye – After the dance

次に、シルキーヴォイスの代表格としてお勧めしたいのがマーヴィン・ゲイ。1970年代初頭に「What’s Goin’ On」「Mercy Mercy Me」など、人権問題や環境問題をテーマにした楽曲をヒットさせた、当時の「ニューソウル」の先駆者。この曲は1976年発表のアルバム「I Want You」から。マーヴィンの滑らかなファルセット(裏声)が、ソフトなバックコーラスとともに折り重なり、サビへ向けて徐々に高まっていきます。全体的に抑制の利いた歌唱により、ピュアさとセクシーさの均衡を保ちながら、親密な愛の形が描き出されています。

 

Earth, Wind and Fire – That’s The Way of The World

言わずと知れた、1970年代後半から1980年代初頭にかけて全世界的に多くのヒットを放ったグループの1975年の作品です。エレクトリックピアノの音色と、それにつづくホーンの旋律、背景のストリングスの各レイヤーが重なるイントロは秀逸です。それからファルセットで歌が始まり、その後1オクターブ差でメロディーを歌うモーリス・ホワイトとフィリップ・ベイリーの2つの声が、やがてコール&レスポンスをし始め、その後またファルセットで重なりながら、楽曲は厚みを増してきます。世界のあり方と対峙しながら魂の高みを目指すような歌詞を、本来の持ち味のファンクのリズムをベースに、柔らかく、ときにポジティブに歌い上げるこの曲は、彼らが一世を風靡したディスコサウンドとはひと味違った味わいを持っています。

 

Minnie Riperton- Perfect Angel

このメロディーを知らない人はほぼいないのではないかと思われるほど有名な代表曲「Loving You」でおなじみのミニー・リパートン。日本でも多くの歌手がカヴァーしています。その「Loving You」を収録した1974年発表のアルバム「Perfect Angel」から、アルバム表題曲をピックアップしました。冒頭の彼女の声とエレクトリックピアノのコール&レスポンス、サビのメロディーにおける吐息成分多めの声による高音域への跳躍、バックコーラスとの絡み、ジャジーな和声など、聞きどころ満載の楽曲です。この曲に散りばめられた卓越したセンスは、ミニーの声の魅力もさることながら、彼女の才能に惚れ込んだスティービー・ワンダーの作曲およびプロデュース(エレクトリックピアノも演奏)によるところが大きいと思われます。タイトルの「Perfect Angel」はまさにミニー自身を指しているのでしょう。

 

Deniece Williams – Free

前述のミニー・リパートンの曲でコーラスをしていたのが、デニース・ウィリアムス。彼女の1976年のアルバムからの作品です。これもR&Bの定番曲として世界に広く認知されています。イントロのきらびやかなエレクトリックピアノのサウンドとウィスパーヴォイスのイントロから始まります。前半はデニースの声にヴィブラフォンが煌めきを加え、サビでは、さらにホーンと男性のファルセットのコーラスが加わり、滑らかで重厚な質感を醸し出しています。最後のサビのリフレインの上で飛び回るように歌う彼女の声が、「私は自由でいたい/私は私でいたい」という歌詞の内容と見事にマッチして、まさに天使の音楽のように聞こえてきます。また、ヴィブラフォン+ギター、ホーン+コーラスなど、音色の異なる複数の楽器/声でユニゾン(同じフレーズを演奏)させるアレンジメントによって、ピースフルな世界観が存分に表現されています。

 

Isley Brothers – Between the Sheets

「シルクのような音楽」というイメージにぴったりなのは、やはりこの曲。1950年代から活動しているヴォーカルグループの1983年の作品です。まさにカヴァーアートもシルキーなイメージ。このアルバムの表題曲もR&Bスタンダードとして認知され、世界中の多くのアーティストにカヴァーされたり、サンプリングされたり、コード進行を借用されたりしています。男性がファルセットで優しく囁くように歌うという、メロウなR&Bのラヴソングの定石を、彼らも見事に体現しています。ファンク由来のビートゆえに、より一層ヴォーカルの柔らかさが際立って聞こえてきます。また、ほぼ同じ音域のメロディーが続いた後に、サビの「Ooh, baby, baby」の部分のみ高い音程でのロングトーンを出現させる楽曲構成が、歌詞の内容と絶妙にマッチして、官能的な世界観が見事に表現されている名曲と言えます。

 

Michael Franks – The Lady Wants To Know

ソウル/R&B系のアーティストが続きましたが、ここでAOR(アダルトオリエンテッドロック)の代表的なシンガーであるマイケル・フランクスをお勧めします。前述のアーティスト達とはまた違った独特の柔らかな歌い方を持つ彼の、1977年発表の代表作であるアルバム「Sleeping Gypsy」。冒頭を飾るこの曲は、イントロからラリー・カールトンによるメロウなギターの音色が心を溶かします。そこに、ややブラジルオリエンテッドなリズムが加わり、マイケル・フランクスが歌い始めれば、聴き手をまどろみに誘うようなアンニュイな雰囲気で満たされます。まさに秋にぴったりな1曲。また、ギターのラリーを始め、ピアノのジョー・サンプル、サックスのマイケル・ブレッカーなど、サポート陣のプレイが、彼のヴォーカルスタイルを、より洗練されたサウンドに昇華させています。

 

今回のまとめ

今回は「シルクのような音楽」と銘打って、主に1970年代のソウル/R&Bを軸にご紹介してみました。どの楽曲も、時代の変化の大きな波を越えて残ってきた名曲です。ファルセットで歌っている、コーラスが入っている、といった表面的なスタイルのみならず、洗練されたコード進行、確固たるリズムとグルーヴ、緻密なアレンジメント、サポートミュージシャンのセンスとテクニック、プロデューサーとアーティストとの信頼関係といった、表からは見えにくい多くの重要な要素が揃って、初めて肌触りの良い音楽が出来上がるということを、是非この機会に知っていただけたらと思います。次回は引き続き、1980年代中期から2000年代にかけて登場した、大人向けの「シルクのような音楽」をご紹介します。